”恋する灯台”って走るんだ!?

”恋する灯台”って走るんだ!?

GW中の5月5日早朝、恒例の鯉のぼりを揚げるために犬吠埼灯台に向う途中で、黒生(くろはえ)交差点あたりから「恋する灯台」のラッピングをしたバスが目の前に現れました。銚子-浜松町間の下りの高速バスでした。ついつい魅力的なお尻に誘われて灯台を通過し、終点の犬吠埼・「太陽の里」まで追かけ、撮ったのがこれ。

 お隣の旭市飯岡にある刑部岬の灯台は、昨年、(一社)日本ロマンチスト協会と日本財団が共同で実施する「恋する灯台」プロジェクトの認定を受けたことは知っていました。早速、恋する灯台のまち旭市が観光PRの一環として始めたのでしょう。

もっとも、一昨年(2017)は、アニメ映画「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」のラッピングバスが同じコースを走っていました。奥菜恵主演の実写版映画が飯岡を主な舞台としていたのに対し、アニメ版は新たに加わった犬吠埼灯台など銚子のシーンが多かったため、元祖飯岡としては複雑な気持ちもあったのではないでしょうか。

銚子から灯台の立っている刑部岬にかけては屏風ヶ浦という景色のよい崖地が続いていますが、色白でもないのに、これを地元銚子ではなぜか「東洋のドーバー」などと自画自賛しています。灯台のある岬から先は九十九里浜、長く続く美しい海岸線を上方から見通すことができます。飯岡灯台は、「ふたりの未来を見つめる場所」、「ロマンスの聖地」にふさわしい灯台だといえます。付近には、数は少ないですが、地域の食材を活かした創作料理のお店(和食)などもあり、たしか、ご主人は、銚子で水揚げされるサバを使った料理等で実績のある料理研究グループ(うめえもんだ会)のカリスマ指導者だと聞いています。

 一方、この地には、古くは、恋人の変心をつゆ知らず、崖の端に残された履き物を見て崖から身を投げ後を追った延命姫の悲恋の伝説があり、近くは、東日本大震災で津波の直撃を受け、岬の下から飯岡地区は特に多くの被害を受けています。津波は銚子半島を迂回して刑部岬から九十九里へと、幾重にも押し寄せる波頭が目撃されたそうです。
 人生いろいろ、「ハレ」もあれば「ケ」もあり。そうしてみれば、飯岡灯台は、真に「ふたりの未来を見つめる場所」にふさわしい灯台といえるかもしれません。

 灯台は小型ですが、景色は抜群、銚子の犬吠埼と一緒に見て回るのも楽しいと思います。

 

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