11月4日(日)、犬吠埼ブラントン会主催の「第2回犬吠埼灯台乙女養成講座」が現地灯台で開催され、灯台乙女たち(?)を中心に45名が参加しました。
第2回の講座は、テーマを「犬吠埼灯台:全部見せます。語ります」としましたので、説明役を引き受けてくださった銚子海上保安部交通課のU次長さん、S課長さんはじめの職員の皆さんも、入念な事前準備のもと現在の犬吠埼灯台の装備とその働きについて実物の前でわかりやすく説明して下さり、また参加者の素朴な質問にも懇切丁寧に対応して下さいました。
一方、お勉強好きなことでは定評のある参加者の皆さんも、目をランランと輝かせ、耳を霧笛のラッパのようにそば立てて、説明を一言一句も聴きもらさないぞという構えでした。
見学の目玉は、なんといっても灯室内の国産第一等フレネルレンズと旧事務所棟内のAIS(自動船舶識別装置)やレーダー波高計等の計測装置など、どれも普段は見学できないものばかりでした。
狭いレンズ室(上部)には、細く急な鉄の梯子を登って入るため、下で整理誘導係の若い職員さんがヘルメットと軍手を手渡してくれました。レンズ室内で説明やレンズ拭きの指導をしてくれたのは旧知のベテラン職員Uさんで、当日は奥様も参加を申し込まれていたので、いつになく張り切っているように感じられました。
ここでラッキーなハプニングが起こりました。当日は小雨で空が暗かったため、最終組の見学の順番が回ってきたところでランプが点灯、一等レンズが光り始める場に居合わせた参加者たちは、思いがけない幸運に大喜びでした。もしも灯台女子で名高い不動まゆうさんがこの場にいたら、きっと「フレネル様、大好き!」などと輝き始めたレンズにウインクのひとつも贈ったことでしょう。
通常、灯台の光の点灯・消灯は、灯室(レンズ室)の上部に取り付けられた「日光弁」と呼ばれるセンサーが外の明るさの変化を感知し、まず最初に、自動的にガラス部を覆っているカーテンが巻き上げられ、次に、2連装のメタルハライドランプ(1本は予備)が点灯、さらに、レンズが回転するという流れになっています。
最も当日は、見学者の皆さんが外の景色を見られるように、あらかじめUさんが手動で遮光カーテンを巻き上げてありましたので、いきなりランプの点灯から始まったというわけです。
そして、最後に全員集合した霧笛舎では、実際に霧笛を鳴らした経験のある職員Uさんが熱ぽく説明、灯台乙女たちは日本最初期の鋼板を使用したカマボコ型の建物やきちっと保存されているエアサイレン式の機械装置を目を皿のようにして見学していました。