ブラントン来日150年:高校生の描いた灯台絵図も好評!

ブラントン来日150年:高校生の描いた灯台絵図も好評!

8月26日(日)午後から犬吠埼ブラントン会では、本年がブラントン来日150年の年に当たることから、犬吠埼灯台構内で、「日本の灯台の父」ブラントンに敬意を表していくつかのミニイベントを実施しました。
その一つが、横芝敬愛高校の生徒たちが制作した「犬吠埼古今往来絵図」の展示です。
当日は、灯台資料館の庇を借りて屋外展示しましたが、大勢の灯台参観者が立ち止まり、特に子供さんたちが興味を持ったようで描かれた人物について、ご両親さんたちにあれやこれやとにぎやかに感想や質問をしていました。
 地元金融機関や公的施設関係も訪れ、これを見てどこかに飾れないかオファーらしきものもあったようです。
制作の指導や当日の設営をしたのは当会の仲田武史会員で、参考までに当日用意した説明パネルの内容を記載しておきます。

<犬吠埼古今往来絵図>

横芝敬愛高等学校美術部部員共同制作
制作年度:2015~2017年 大きさ:103cmx 209cm
紙にアクリル顔料で彩色

 この犬吠埼に最初に訪れた人は何を感じ、想ったのでしょうか。以後、文人墨客や名も知らぬ数多くの人々が 訪れたことでしょう。犬吠埼は日本人の心に潜在する「旅へのあこがれ」をみたす特別な場所なのではないでしょうか。
 2代目歌川国輝の灯台初点灯時の錦絵様式を基盤とし、過去、現在、未来の時間の区切りを取り払い、時空を超えた空間としてリメイクし、これからも多くの旅人をひきつける場所であってほしいという願いから発想した絵画作品です。
 美術部員個々に分担された受け持ち部分を描き進め、 かとつの大きな作品に仕上げました。これは責任感を育 み、部員の交流をはかり、完成時に大きな達成感を得ることが出来る共同制作の形をとりました。
 なお、個々の関係資料図像に関しては制作テーマを具現化するため引用しました。

*画面左、宮津賢治の姿。江戸時代の船を使つての潮干狩りを楽しむ人たち。竹久夢二作「宵待草J の世界を表現。

*画面中央には、スコットランド人の若き技師として来 日、8年間で西洋式灯台を25基設計および建設したリチャード・ヘンリー・ブラントン。 設計図を抱えて、いにしえへの貴族と歓談しています。ランチや音楽会を楽しむ人々。輪になってお祝いの踊り。未来のリゾート・エコカーも集結。

*画面右、昭和のなつかしい子供たち、女子高生。霧の立ちこめる中に恐竜の姿が。これはアメリカの著名なSF作家、レイ・ブラッドベリの「霧笛」という小説の一場面。その他画面には、楽しく戯れる動物たち。
 お気づきでしょうが、若者達の数を多く描いたのはこれから多く彼らが訪れてほしいという願望です。

 

発案・アートデイレクション 美術部顧問 仲田武史(犬吠埼プラントン会々員)

 

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